2021年10月30日(土)にCJVPのサロンとしてヒューマンライブラリー(※)を開催しました。
1冊目は長江春子さんです。 自分は中国人として育っていたのが小6の時にお母様が残留孤児であることが明らかになり、中2の時に日本に帰国し日本人となりました。その中で経験した様々ないじめや日本語の習得、日本での生活に慣れることの中でご自分がまさに身をもって体験された文化の衝突とご自身のアイデンティティについて力強い言葉で語っていたただきました。中国に置去りにされ日本人の子どもを育てていただいた中国人に感謝しつつ、その狭間で育った残留孤児。またその子供までもが受けたレイシャルハラスメントを思うと心が痛みます。全世界がダイバーシティ「多様性」が推進され、全ての人が容認し争いのない世が来ることを願います”と言った感想がありました。 2冊目の本は昆野直樹さんです。 2011年3月11日の東日本大震災により家族を失くされると同時に自分が育った三陸町が津波に飲み込まれて何も無くなってしまった中で自分は“誰のために生きるのか”を問い直し、そして“自分が何をすべきか“を考えられて社会起業家としての道を歩まれました。新しいソーラパワーを使った事業による雇用創出や三陸町の商店街の活性化進めらているお話がありました。その中で知り合った人々と共に語り行動することで生きる意味を感じたとのお話がありました。会員からは"今までにこのような話は聞いたことがない。つらい思いをされても強い気持ちを持って努力されていることは立派だと思った“との感想が聞かれました。 お二人のお話しに共通していたのは”大変な状況の中でも前向きに生きていくことの大切さ“ではないでしょうか。日本人会員、中国人会員のいずれにとっても知っていても深くはわかっていない問題についてお二人の体験から深く知る機会になったと思います。今回のサロンではお二人のお話しの一部分しか聞くことができませんでしたがお二人はそれぞれご自身の半生について著書を出されているのでぜひお読みいただければと思います。 長江春子“小春のあしおと” 昆野直樹“誰のために生きる” 文责:CJVP理事会 (※)ヒューマンライブラリーとは2000年にデンマークで始まった活動です。語り手を“本”、聞き手を“読者‘として"生きにくさ"を感じられている方、貴重な体験をされた方のお話を通して参加者と読者が対話を進めるものです。直接“本”の方のお話しを聞くことで自分の知らない世界に触れると同時に本と読者の相互理解を行う活動です。 |